続【書評】うつの8割に薬は無意味

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うつ病休職270日目。昨日に続き【うつの8割に薬は無意味/井原裕/朝日新書】の書評です。薬を飲まずに、自宅休養でうつ病と闘っている私にとってはバイブルになりそうな予感がしています。

第7章「うつと診断されたら~本人、家族、会社は?」では、具体的な対処法が詳細に書いてあります。ここは何度も読みたい部分です。私がピンと来た項目を抜粋して列挙していきます。

  • 睡眠日誌で家族も一緒に生活習慣をモニタリングする
  • 「働きながら治す」ことを考える
  • 企業から求められる厳しい現実
  • 休職の損益分岐点
  • 休職は1か月の単位で考える
  • 「頑張れは禁句?」激励禁忌のウソ
  • 家族や周囲の人は「日薬」と「目薬」で接する
  • 自殺防止の最大の方策は「うつは治る」と知ること
  • うつも不安も不眠も人生にはつきもの

いま読んでいるのですが、書いてあること一つ一つが私の心と脳に響きまくっています。まだ自分で消化できていなくて、自分の言葉にできていません。ひとまず項目列挙だけします。

あ、一つだけ。うつ病患者に「ガンバレ」と言ってはいけない、はウソだそうですよ!!

激励禁忌は「罪責念慮のどん底にある、最もシビアなときだけ」で、「治療の初期のごく短期間に限られて」いるそうです。著者は、激励禁忌は「単なる都市伝説にすぎません。何の根拠もありません。うつからの回復にとって、大きく足を引っ張る『諸悪の根源』と言えます」と位置づけています。英語圏の教科書では、すべてのうつ病の患者さんには激励(encourage)が必要であるされているそうです。

 

本書の最後にメッセージがあります。著者である井原裕先生、精神科の専門医としてキャリア数十年の教授からのメッセージです。素敵な内容だったので、ご紹介させていただきます。

≪精神科医からのメッセージ≫大事なお知らせがあります。事実を知っていただきたいのです。私どもにとって、みなさまのご期待はまことに重荷です。私どもにできることには限りがあります。不安、悲しみ、憂うつ、自己嫌悪、それらは人生につきまとう致し方のないものなのです。私どもには、これらのすべてを取り去ってさしあげることはできません。「プロによる心のケア」といっても、家族の愛情の代わりになるものではありません。薬を飲むことには意味があります。しかし、薬は万能ではありません。(中略)貧困、失業、超過勤務、パワハラ、派遣切り、多重債務、対人関係、人間関係、これらの問題を投げかけてくださっても、私どもはまことに無力です。薬はこれらを解決してくれないでしょう。ご自身以外の誰一人、これらの問題を解決する人はいないのです。どうぞお忘れにならないように。人生の主役はあなた自身です。私どもはあなたに代わってあなたの人生を生きてさしあげることはできないのです。もっとも、私どもは「まるで役立たず」ではありません。ご自身が人生の主役である、ということをお忘れにならない限り、私どもは微力ながら、ご支援を続けるでしょう。私どもはご支援させていただく所存です。時の流れがすべてを洗い流してくれるその日まで。

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